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1.紫外線硬化とは


紫外線(UV)硬化とは200〜400nmの波長を持つ光すなわち紫外線をプレポリマー、モノマー、光重合開始剤、添加剤からなる紫外線(UV)硬化樹脂に照射して短時間(数秒〜数十秒)で硬化させる方法をいいます。


A. 紫外線(UV)は一般に波長が100~400nmの光(電磁波)を指します。下図参照。光(電磁波)はその波長に反比例してエネルギーEが大きくなります。








紫外線硬化に使用される紫外線の波長はおもに水銀の輝線スペクトルの254nm,365nmです。254nmの紫外線はエネルギーが大きい反面、紫外線樹脂の内部まで到達しにくい性質があります。 365nmの紫外線はエネルギーはやや小さいものの比較的紫外線樹脂の内部まで浸透します。下図参照。





B. 紫外線硬化樹脂は一般にプレポリマー、モノマー、光重合開始剤、添加剤とからなっており、それぞれ以下の役割を持っています。

プレポリマー 紫外線(UV)硬化樹脂の主成分
モノマー 樹脂の粘度調整をする反応希釈剤
光重合開始剤 紫外線を照射されると光重合反応を開始する化合物
添加物 充填剤・着色剤・チクソ剤



C. 光重合反応のあらましは、光重合開始剤が紫外線を照射されるとラジカルになり、これがプレポリマー、モノマーの重合性二重結合(不飽和基)に接近して、二重結合部分が活性化されて次々と鎖状に結合されていく反応です。下図参照。





光重合反応は空気中の酸素によって阻害されるので、空気に触れている紫外線硬化樹脂の表面の硬化を短時間に処理するにはには254nmの紫外線強度が高いBタイプの集光ミラーが有効です。また、硬化樹脂の膜厚が比較的厚いもの(1mm以上)には可視光の405nm,436nmを含むCタイプの集光ミラーが有効です。下図参照。





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